こんにちは、まんぷくケアプランのまんぷくです(●´ω`●)
今回は今話題になっている「介護疲れ」について、福祉職を20年ほど勤めた私なりの考えをお話ししていきたいと思います
💦介護疲れの背景
まず前提から整理していくと、介護疲れというのは環境によりけりなので、個人差が大いにあります。
その為、「この場合はこう」というものはなく、それぞれの家庭や各々によって感じ方や疲労度は異なります。
なのでデータ化が非常に難しいというわけです。
極端にいうと
【お金がなくても介護者が心身ともに健康であればそこまで負担に感じない方】もいれば
【お金があってサービスを充実していても、介護者の心身が不安定であればちょっとしたことで疲弊する方】もおられます。
さらにいうと、
【お金があって介護者が心身ともに健康であっても、感覚的にもう無理】
って方も当然いるわけです。
【「時々”このっ!”って思いながらも、『やっぱりお世話したいな』って思って」と揺さぶられながら介護をしている方】
もいるんですよね。
全く同じ家庭環境や性格、金銭的な問題を抱える人はいないので、
それぞれに対して考えていく必要があるということです。
🌀全てを理解できない
サービス事業者やケアマネはご家族から聞いた話や、対面した時の表情や雰囲気から現状を理解することしかできません。
常にそばにいるご家族の本当のしんどさなどは、ご家族の言葉と想像で把握するしかないんです。
察してほしいという気持ちがあるのは十分に理解できますが、長年寄り添った夫婦ですら中々察することができないこともある中で、他人であるケアマネが「察した気になる」ことはできても、本当の意味で察するのは限界があります。
つまりご家族は、サービス事業所やケアマネ、その他関わってくださる方にきちんと言語化してお伝えする必要があるということです。
ケアマネはプロとして常に根拠をもって動く必要があります。
何かを始めるにはその必要性を求めなければならない。介護保険のサービスというのはそういうものです。
その整合性を合わせるためにも、事実確認が必要なんですよね。
🏔できることとできない事
例えば「ショートステイを急遽必要になったから手配してほしい」となっても、
・空き状況を確認
・限度額の確認
・担当者会議の調整
こういったことを確認し実施しなければならないので、すぐにできることではないんですよね。
一方でそれに備えてショートステイを契約していたとしても、いざ必要なときにそこの事業所が空いているかどうかの確約はない、わけです。
ショートステイがたくさんある地域であれば、どうにか空いているところを見つけられるかもしれませんが、そうでないところはどうしようもない現実があります。
また施設入居についても空き状況や審査や手続き、もちろん施設にもよりますがすぐに入居というのは簡単ではありません。
これはサービス事業所やご家族に理解していただかなければならないことで、「できることとできない事」が存在するということです。
焦る気持ちや不安、そういった思いはよくわかるのですが、思った通りに行かないこともあるということは理解してもらった方が良いのかなと思います。
💡あらかじめあらゆることを想定しておく
それを踏まえたうえで、ケアマネと相談しておいてほしいのです。
現在、あるいはこれから不安に感じることは何か、
こういう時はどうしたらいいのか、ああなったらどうするか。
金銭的な不安や介護力、8050問題など色々ありますよね。
例えば施設に入るというラインはどこに引いておくか、とか
特養入居やショートステイを見越した特養併設のデイにする、とか
いやでも現段階ではリハビリに重きを置きたいから・・・、とか
ショートステイの空きがなければどういう手段があるか、
その地域には急遽預かってくれるところはあるのかなどをあらかじめ話し合っておくわけです。
不安の種を一個ずつ取り除いていく。
もちろんそれが途中で変わっても良いですしね。
そうやってまだ余裕のあるうちから計画を立てることで少しでも安心して過ごしていただければと思います。
📝ACP(アドバンス・ケア・プランニング)
ACPとは人生会議とも言われ、ご家族や関係機関などとあらかじめ終末期に向けて自身が望む医療ケア等の話をしておくことを言います。
↓は厚労省からの
人生会議(ACP:アドバンス・ケア・プランニング)してみませんか?www.mhlw.go.jp
ご本人がまだ意向を伝えられるうちに、
できれば家族皆で話し合って方針を決めておいて欲しいなと思います。
食事が摂れなくなった時に胃ろうを増設するか、とかですね。
何か大事な決定を迫られたとき、家族間で意向が異なることは多々あります。そんな時に、あらかじめこういった話し合いをし、意向を示しておけば迷うこともありません。
これは高齢者に限らず、ご家族様自身やそれこそ私自身も考えておいた方が良いことですね(●´ω`●)
こちらにわかりやすいPDFがあったので参考までに↓
アドバンス・ケア・プランニング(ACP)-人生会議- | 人吉医療センター | 地域医療機能推進機構熊本県人吉市 人吉医療センターのホームページです。理念:130年の歴史と設立の経緯を忘れずに全人医療を提供します。TEL:hitoyoshi.jcho.go.jp
🍂まとめ
というわけでまとめると
①介護疲れはそれぞれの家庭で異なる
②だからこそきちんと困っている状況を伝えてほしい
③ただ、できることとできないことはある
④なのであらかじめ想定して決めておこう
⑤家族間でもACP(人生会議)をして話し合っておこう
という感じですね。
現状の理解とこれからのことについて、向き合っていける環境となればいいですね🍀
★おまけ★
何か問題が起きた時、悪者を決めることで解決する世界はあんまり好きではないんですよね(●´ω`●)

