直感は経験から築かれる

福祉の話

こんにちはまんぷくです(●´ω`●)

今日は私のご担当の、もと看護師長を務めていた方かから

「直感は鍛えられる」

といったご意見に感心しつつ「そういえば・・・」と私の愛読書「ORIGINALS 誰もが「人と違うこと」ができる時代」の中にも同様のことが書いてあったことを思い出し記事にさせていただきました。

職場で悩める新人から中堅者さんに響くような内容となってますので是非見ていってください♪

はじめに

福祉の現場ではあらゆる場面で直感が試されます
・いつもと違う利用者の表情
・困難ケースという文字が背後に見え隠れする利用者あるいは家族
・同僚の精神状態
私たちはあらゆる場面において感覚を研ぎ澄まさせ、そして察知し対応し問題を未然に防いでいかなければなりません
直感を活かせるかどうかでその人の信頼度が図られていると言っても過言ではないです。
ですがこの直感というのはどうやら第六感と言われるセンスや学力・知識などといったものでは培われないという事がわかっているのです

直感の正体

著書「ORIGINALS 誰もが「人と違うこと」ができる時代」によれば

直感は、自分の経験が豊富にある分野においてのみ正しい

とされています。

この本によると、エリック・デイン率いるチームにて偽物と本物のブランドバッグを見極める実験をさせた結果、ブランドバッグを複数持っている被験者の方がより正しく見極めたそうです。しかも観察時間が短ければ短いほどより正確な判断が出来たと・・・。

これは逆の事も言えて、『知識や経験のない者は時間を多くかけてじっくり観察することで正確な判断ができる』ということです。

これを福祉現場に置き換えた際に少し違和感を感じる状況が垣間見られます。

例えば
・新人やベテラン関係なく同等の判断基準が求められる
・じっくり観察する時間もなく判断を求められたり、または業務に追われその余裕すらない
・ベテランが判断した直感が天才的でさもセンスが良いかのようにもてはやされる

このような現象がどの現場でも起きています。

特に施設関係の職場では顕著です。そうなると、新人へのプレッシャーは高まり、経験を蓄積する間もなく離職したり、お局と言われる古株職員の鼻が高くなる一方となります。

もう一度例の実験をもとに考えを改める必要があります。

第一に、新人には直感を求めない。1年目や2年目でもそう。『気付いて当たり前』というものは何年も経験してからこそわかる事であり、経験値とは人それぞれ異なるため誰かと比べてはならない。

第二に、気付きを得るためには観察する時間や余裕が必要。心と時間の余裕でもって判断力を培うことが出来るのである。

第三に、ベテラン勢は新人と比べない。自分が新人よりできて当たり前であり、『私が新人の頃はあの子たちよりももっとできていた』等、決して過去を捏造しない。

というわけですね。

直感が輝くとき

ここで一つ注意点があります。例の実験で分かったようにベテランは観察時間が長ければ長いほど判断を見誤る傾向にあるという事です。要は木を見て森が見えなくなるという事。この点には注意が必要ですね。

この本にはもう一つ直感に関し言及しています

直感が頼りになるのは、予測可能な環境で判断を下す経験を積んだときだけ 

利用者の表情や言動など、今までの経験を活かし判断ができる場合においてのみ直感は機能するという事です。逆に新しい何かに対しての直感はあてにはならず、むしろ分析が重要になってくるわけです。
「絶対あたる!直感がそう言っている!」と、宝くじを買っても何の研究も根拠もない運任せをしても仕方がないという事ですね。

あらゆる場面で直感というものは働きます。しかしその直感に裏付ける自分の経験はあるのかどうか、それを見極めることが要という事。

瞬発力と正確性という一見相反する性質の二つが実は比例するというのは非常に面白い研究結果だと思いました(●´ω`●)

是非経験を積み、その血と涙の結晶となった直感が未来の自分への贈り物となるよう、現場で働く職員をこれからも応援していきたです♪

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